- December 19, 2004 8:48 PM
- Impressions
最初にネットで見かけた時には特に興味も沸かずに[x]ボタンで通り過ぎていった僕ですが、この間生徒がこの「電車男」の書籍版を読んでいたので、借りて暇つぶしに最後まで読みました。
自称秋葉系エロ同人オタが電車内で暴れる酔っ払いから若い女性を助け、その女性に恋をしてしまう。今まで女性と縁が無かった彼は、巨大匿名掲示板2チャンネルの毒板(独身男性が集まるスレッド)に助けを求める。 毒板の人たちは彼を「電車男」と呼び、やさしく、時に厳しくアドバイスしながら彼の成功を見守る・・。
というようなストーリー。興味のある人はまとめサイトで書籍とほぼ同じ内容を読むことができます。
書籍も2chのログが流れるあのままの形を紙に印刷しただけで、妙にリアルで面白かった。こういったものを楽しむには、変に斜め読みするより最初から実話と信じて読まないと駄目だと思い、多少「?」な部分も深く考えずに飛ばしましたが、家に帰って電車男のノーカット版(書籍では記事NOから見て大部分が編集されている)を読んでみると、別の意味で色々おもしろかったです。
以下、「電車男」を美談のまま心に残したい人、「おもしろければそれでいいよん」といった考えの人は、読んでも不快になるだけだと思うので、[x]ボタンを押す、又はブラウザの戻るボタンを押してください。とはいってもここまで読んでそんなことできる筈ないだろクソが。という人は恐ろしいけどこのままお進み下さい。
先に少し書いたとおり、書籍(&まとめサイト)は実際の2chのログを編集した形でまとめたものです。電車男の本編ログは、1スレッド1000、それが数十本あるのだから書籍の僅か350ページに纏めることを考えれば、当たり前と言えば当たり前なんですが、逆に考えれば、その膨大な記録の中から美しい部分だけを抽出して出来た本だとも言えます。ノーカット版を見てみると、はやりそこは不特定多数の人々が集まる掲示板なので、電車男のストーリーに懐疑的な意見があったり、進行を妨害するような記事、そして何より電車男を美談として完結させるためには絶対に邪魔になってしまう出来事などが含まれていました。
電車男はノンフィクション?
電車男が完結した後、2chでは電車男がガチ(実際にあった話)なのかネタ(作り話)なのかを検証、議論するスレッドがいくつもたったようです。
ネタ派の意見
- 電車男の報告内容の中に、時間軸につじつまが合わない部分がある。
- 電車男の報告内容の中に、事実と異なるものがある(駅員の対応・エルメス商品など)
- 出来すぎた部分が多い。
- 電車男の発言での失敗を擁護する名無しが多い。
- 電車男はアドバイスとおりに動いているようで、実は大部分の意見を無視している(シナリオ先行説)
- 隠蔽された記事がある(後日談部分)
- 出版:著作権などの問題で不透明な部分が多い。
- 電車男は自作自演をしたという事実がある
詳しくは電車男の時刻表:疑惑・疑問・違和感に纏められています。
ガチ派の意見
- 3ヶ月もネタをやる意味が無い。
- ネタだという人は、電車男をひがんでいる。
ガチ派の人たちは全体的に深く考えず、「素敵だからヨシ」といったような意見が多い。
ちいさな僕の意見
「電車男」は真実だと思います。と言いたいところだけど、残念ながらネタ派。
出来すぎているという点に関しては、実際の恋愛には後から思えば奇跡としか思えないような事だってあると思うので別に何とも思わないのですが、電車男には1つのシナリオがあり、その通りしか動くことが出来ず、シナリオを変更させるような書き込みは全て完全無視しているように見えます。そして、シナリオがうまく進むよう、不自然に擁護する書き込みも多い。また、電車男が自作自演を行っていたのも事実なようです。何より残念なのが、電車男「後日談」の内容。もうここまでくると作者がワルノリしてる感じがして哀れに見えてくる。そしてこの後日談は電車男の記録からは綺麗さっぱり抹消され、書籍ではその中のごく一部の綺麗な言葉だけが載っています。
電車男は良いことをして綺麗な女性と出会いました。そしていつもだったらしり込みするところを、独身男性たちの意見を聞いて告白し、うまくいきました。おしゃれして外へでてみよう。きっと素敵な出会いがあるよと言っているようです。これを読んで「俺も恋がしたい!」「電車で迷惑なヤツがいたらやっつける勇気が湧いた!」っと思った人もいるでしょう。だからこそ最後までうまくやってほしかったなぁって思います。本気で電車男のために色々考え、応援した人たちがいたのは事実なわけだし。
巧妙に情報を操作すれば、あるものが無いものと見せたり、その逆にしたりといったことが、他のメディアに比べ自由な意見の場だと言われているインターネットの世界でも起こるというのには怖い気がします。一人の意見でも、複数の意見のように見せることが出来てしまう。ぱっと見て、絶対数が多いほうが正しく見えてしまうのは自然な事ですし。電車男を信じても悪影響になることは無いだろうけど、商品の非買運動、選挙、誰かを攻撃するようなものだったら怖いです。
電車男マーケット
どうやら電車男の本は50万部を売り上げる勢いで、東京では電車男朗読劇が開かれ、漫画化されることも決まり、映画化のオファーまできてるそうです。数々の著名人も電車男を絶賛しています。今までダークな部分しか世間に流れ出なかったインターネットの世界から、このような純愛ストーリーが新しい形で出てきたことが珍しいんでしょうね。
電車男映画化とマスマーケティング面白い。
関連サイト
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